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りくそらたのファンタジー小説おきば。
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LOVE PHANTOM第1章   運命の扉-13-
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LOVE PAHNTOM第1章 運命の扉-13-

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男達がいなくなると酒場はいつもの雰囲気を取り戻し、人々は何事もなかったかのように飲み始めた。
刺青の男はもとの席に着くと、何本目かわからない煙草に火をつけた。
白い煙が宙に浮んだ。


「何で助けてくれたんだ」
ジェイが男に聞いた。
あの状況でまさか、助け舟を出す人間がいるなんて思いもしなかった。
ギャラリーは面倒なことにかかわりたくないといった風な者か、野次馬根性で興味津々といった者ばかりだった。
あの状況では無理もない。
助け舟を出すなど、よほど腕に自信がないと自殺行為だ。
「…助けたつもりはないんだが…大勢で寄ってたかってっていうのが、わしは好きじゃないんでな。たんなるおやじの気まぐれだ」
そう言って男は手酌でグラスに酒を注ぐと、うまそうに飲み干した。
「…アンタ、その右腕の刺青…」
「あん? これか?」
どうだ、立派だろ?と自慢げに右腕を撫でると、ニヤリと口の端に白い歯を覗かせた。
色黒の肌のせいで、口元から覗く歯がいっそう白く見える。
「これがどうかしたか?」
「いや…」
ジェイは少し考える仕草を見せたがそれを口に出さず、
「行くぞ、アイシェ」
アイシェの背中を押して酒場の外へと促した。
「でも…」
「何だ?」
ジェイは不機嫌そうに眉を寄せると、立ち止まったアイシェを振り返った。
「お礼」
「礼?」
「うん。…あの、助けてれてありがとうございました」
そう言って男に深々と頭を下げた。
刺青の男は一瞬目を丸くしたが、
「なぁに、いいってことよ。もうひとりでこんなところに来るなよ」
そう言って白い歯を覗かせた。
笑うと少し目が垂れる優しい笑顔が見えた。
「行くぞ」
「あ、うん」
アイシェは刺青の男に小さく頭を下げると、ジェイに手を引かれながら酒場を後にした。





>>To Be Continued




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